管理栄養士が教える「枝豆」の栄養や保存方法!おしゃれなおつまみレシピも紹介

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合同会社HITOOMOI

2019年1月に設立したフードコーディネーターと管理栄養士が在籍する料理研究家の会社。レシピの企画・開発から撮影、スタイリング、栄養計算、商品開発を中心に事業を行う。ミッションは「好きな人を想う手作り料理で幸せな食卓づくりを。」

もくじ

枝豆(えだまめ)はどんな食材?

枝豆はマメ科ダイズ属という種類で、ダイズ属の名にもあるように大豆の未成熟な豆のことを指しています。完熟すると大豆になりますが、現在は品種改良も進み、大豆と枝豆は分けて栽培されているのが特徴です。

種類で分けると大きく3分類あり、種皮やサヤのうぶ毛の色の違いから「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」に区別されます。

枝豆の原産国は東南アジアとされていますが、中国では紀元前より大豆を食べていた文献も残っているほど歴史が古い食材なのです。

日本での主な生産地は北海道、群馬県、千葉県で、旬は夏場の7〜8月にかけて。旬の時期はスーパーでもよく目にするのではないでしょうか。

枝豆の注目すべき栄養価&効果・効能とは

枝豆は「大豆」と「緑黄色野菜」、どちらの栄養素も持ち合わせている栄養価の高い食材です。大豆の持つタンパク質や、野菜の持つビタミン類、食物繊維など、非常にバランスの取れた食材なので、ダイエットをされている方にもオススメです。

それでは、栄養素別の効果や効能をご紹介していきます。

枝豆の栄養・効果①夏バテ防止・疲労回復に

枝豆にはビタミンB1がとっても豊富。ビタミンB1は、糖質を栄養源としてエネルギーを生み出す働きをするため、不足すると疲れやすくなります。

暑い時期だと疲れがたまりやすくなるので、夏バテ予防としてぜひ摂取してもらいたい栄養素こそビタミンB1です。

枝豆の栄養・効果②二日酔い防止に

枝豆にはオルニチンと呼ばれる成分(アミノ酸)が含まれています。アルコールを摂取した際に肝臓で分解されますが、その働きを助ける役目を持っているのがオルニチンなんです。

呑みすぎると肝機能の働きが追いつかず二日酔いの症状が現れますが、オルニチンがその働きを助けてくれます。ビールと枝豆はよく見る組み合わせですが、実は一緒に食べることで二日酔いを予防できるという、相性が良い食べ合わせなのです。

枝豆を冷凍したら栄養はどうなるの?

枝豆の栄養をしっかり吸収できるのは、新鮮な状態ですぐに食べるのが一番。

ですが、買ってきて一回で食べきれない時もありますよね。そんな時は冷凍保存がオススメです。冷蔵保存より栄養価も食感も悪くならず、保存が可能です。

この記事の後半でも枝豆の冷凍保存の方法を解説したので、参考にしてみてくださいね。

枝豆の栄養素一覧表

食品100g当たりゆで冷凍
エネルギー(kcal)135134159
たんぱく質(g)11.711.513.0
脂質(g)6.26.17.6
炭水化物(g)8.88.910.6
水溶性食物繊維(g)0.40.51.4
不溶性食物繊維(g)4.64.15.9
食物繊維総量(g)5.04.67.3
ナトリウム(mg)125
カリウム(mg)590490650
カルシウム(mg)587676
マグネシウム(mg)627276
リン(mg)170170190
(mg)2.72.52.5
亜鉛(mg)1.41.31.4
β-カロテン当量(μg)260260170
レチノール活性当量(μg)222415
ビタミンD(μg)(0)(0)(0)
α-トコフェロール(mg)0.80.61.2
ビタミンK(μg)303328
ビタミンB1(mg)0.310.240.28
ビタミンB2(mg)0.150.130.13
ビタミンB6(mg)0.150.080.14
ビタミンB12(μg)(0)(0)(0)
葉酸(μg)320260310
ビタミンC(mg)271527
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

知っておきたい!枝豆の注意点

栄養価が高く、保存もしやすい枝豆ですが、食べる上で注意点がいくつかあります。ここでは2つの注意点をご紹介します。

枝豆のアレルギーについて

特定の食べ物に含まれるアレルゲンに対して、免疫機能が過剰に反応して症状を引き起こすものを、食物アレルギーと言います。枝豆は大豆の未成熟豆になるので、大豆アレルギーを持っている方は枝豆も避けることが必要です。

大豆アレルギーは乳幼児からはじまり、小学校に入る前に改善されるケースが多いですが、大人になってから発症することも。万が一、枝豆を食べた後に原因不明の不調が続く場合はアレルギー症状の可能性もあります。気になった方は一度病院で診てもらうと良いでしょう。

食べすぎ注意!1日の摂取量は?

枝豆は栄養価が高い分、食べ過ぎると栄養素の過剰摂取になってしまう可能性があるので注意しましょう。

さやつきの枝豆を50個ほど(おおよそ100g)食べたときのエネルギーは134カロリー。食べ過ぎるとエネルギー過多の原因にもなります。他の食事でのバランスを取りながら上手に取り入れられると良いでしょう。

塩を振って食べる場合には、なるべく控えめにしましょう。塩分の摂りすぎは高血圧やむくみの原因になります。

管理栄養士が直伝!枝豆のベストな下処理・調理方法

枝豆を食べるためには下処理が必要ですよね。今回は、枝豆を美味しく食べるための下処理と調理方法をご紹介します。

枝豆の美味しさを生かす下処理のコツ

枝豆を塩ゆでして使う場合、茹でる前に先端部分をはさみで少し切り落としておくと良いでしょう。これを行うことで、茹でたときに塩味が豆全体に行き渡ります。

その後、枝豆を水でさっと洗ってから水気を切り、枝豆の重量の2%の塩をふり、塩もみします。塩もみを行うことで枝豆の産毛がとれ、塩味がつき、色も良く仕上がります。

枝豆は茹ですぎNG!気をつけるべきポイントは

茹でるときには、枝豆の2%の塩を加えたお湯を沸騰させ、3~5分茹でましょう。枝豆は塩が付いた状態のまま茹でて大丈夫です。茹ですぎてしまうと、歯ごたえがなくなり、枝豆特有の香りが失われてしまいます。

茹でたらすぐにザルにあげて水気を切って冷まします。水にさらしてしまうと水っぽくなるので、そのままで問題ありません。

枝豆のオススメ調理法は「蒸し焼き」

枝豆は茹でるだけではなく、蒸し焼きにして食べる方法もオススメです。蒸し焼きのほうが甘みや旨味が凝縮されて美味しくなるといわれています。さらに、栄養素が水に溶けだすこともないので、無駄なく摂取できるんです。


作り方はとてもカンタン。フライパンにコップ1杯程度の水を加えて沸騰させ、枝豆が重ならないように並べ入れます。ふたをして5分ほど蒸し焼きにし、仕上げに塩を振れば完成です!

管理栄養士も実践!枝豆の賢い保存方法

枝豆は、リンゴやトマトのように収穫してから追熟する食材ではありません。

収穫後時間が経つと、甘みや風味が落ちていってしまいます。店頭に並べられている時点で既に時間が経過しているので、購入したらすぐに茹でて食べるか、保存するのがオススメです。

生で保存する場合は、2~3日程度しか日持ちしませんが、冷凍保存すれば1か月ほど保存することができます。

枝豆を生のまま保存するコツ

枝豆を生で保存する場合は、冷蔵庫に入れましょう。必ず袋に入れて乾燥を防ぐことをお忘れなく。

枝つきで購入した場合は、濡れた新聞紙でくるんで保存します。そのままだと冷蔵庫に入らない方は、枝から切り離し、袋に入れて保存しましょう。

ただし、生のままでの保存は劣化するのが早いので、注意しましょう。

枝豆を冷凍保存するコツ

枝豆を冷凍保存する場合は、さっと水で洗ってから水気を切り、密閉できる袋に入れて冷凍保存します。冷凍庫に入れるときにはなるべく平らにしましょう。

解凍するときは、常温で1時間ほど置いておくか、流水で解凍、1分ほど茹でて解凍する方法があります。食べ方や調理法などに合わせて解凍方法を選ぶと良いでしょう。

茹でてから冷凍すれば、解凍後すぐに食べられます。たくさん茹でてしまい食べ切れない時は冷凍保存すると良いでしょう。こちらも密閉袋に入れて冷凍庫に保存しておきます。

HITOOMOIオススメ!枝豆のおつまみレシピ

今回ご紹介するレシピは、冷凍枝豆とパイシートを使ったスティック状のおしゃれなおつまみ10分でできるカンタンレシピです。

おうちで友達と一緒にお酒を楽しむときに、この料理を出してみるのはいかがでしょうか?

枝豆チーズパイ

【材料】
パイシート   :1枚
枝豆(実)   :30g
とろけるチーズ :2枚(34g)
オリーブオイル :少々
ブラックペッパー:少々

【作り方】
①パイシートは3cm幅に切り、真ん中を指でくぼませる。
②ピザ用チーズ、枝豆を乗せ、オリーブオイルを垂らし、トースターで5〜8分焼く。
③器に盛り、ブラックペッパーを振る。

枝豆の栄養を余すことなくいただこう!

栄養価が高いだけではなく、野菜類の中でも色が良い枝豆は、使うと料理がぱっと華やかに仕上がります保存方法も生のまま冷凍保存することができるので、まとめて購入しておくのも良いですね。

ぜひ、枝豆を日々の食卓に取り入れてみてください!

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