【お肉の冷凍テクニック】保存の基本・みんなの疑問を管理栄養士がズバッと解説!お肉の種類別おすすめレシピも

「冷凍したお肉はいつまで使えるの?」「解凍したお肉を再び冷凍するのはNG?」など、お肉の冷凍について疑問に思うところはありませんか?今回は、お肉を正しく冷凍するための基本や、冷凍保存にまつわる疑問を、管理栄養士がひとつひとつ解説します!

もくじ

管理栄養士直伝!お肉の冷凍保存のキホン5箇条

このご時世、頻繁にスーパーに行くのも大変なので、「たくさん食材を買ってストックしておきたい!」でも「お肉は腐りやすいから困っている…」なんて方も少なくないのでは?

そんな時に頼りになるのが冷凍保存。食材を上手に冷凍すれば、お肉の美味しさを保ちながら長期に渡って保存することができます。

ここからは冷凍保存のキホン5箇条について解説していきます。

お肉の冷凍保存のキホン①衛生環境を整えるのが第一

お肉は食中毒の原因になりやすく、菌が繁殖しやすい食品。そのため、保存する際には衛生環境を整えることが大切です。

まず行うのは手洗いです。基本的なことですが、汚れが落ちるようきちんと行いましょう。細菌が気になる方や手荒れなどをしやすい方は、手洗いの代わりにビニール手袋をすると良いです。

そして、まな板と包丁は清潔なものを使い、菌を繁殖しにくくしましょう。

お肉の冷凍保存のキホン②必ずパックから取り出してドリップを拭き取る

お肉をパックのまま冷凍保存するのはNG。お肉の周りに空間ができ、表面に氷ができやすい状態になってしまうのが理由です。この状態で保存すると、解凍したときにドリップがでやすくなってしまいます。

ドリップとは冷凍したお肉を解凍したときにでる赤い液体のことです。ドリップがでると、お肉に含まれる栄養や水分も一緒に流れてしまうので、栄養分やうま味が低下したりパサついたりする原因に。

冷凍前にキッチンペーパーで水気をふき取り、ドリップを防止しましょう。

お肉の冷凍保存のキホン③保存袋を活用する

お肉を長期間冷凍保存していると、いざ食べたときに食感や味が変わってしまった…なんて経験はありませんか?この現象を冷凍焼けといいます。冷凍焼けの主な原因は「乾燥」「酸化」です。

冷凍やけを防ぐためには、気密性の優れた保存袋を活用することが重要です。1枚肉の場合は、1枚ずつラップにくるんでから保存袋へ入れると良いでしょう。ラップと保存袋で二重にすることで、空気に触れる面積をより少なくすることができます。

保存袋を閉じる前には、水をいれたボウルなどに沈めながら閉じるときれいに空気を抜くことができます。水がはいらないように気を付けながら行いましょう。

お肉の冷凍保存のキホン④冷凍する日付を記載する

冷凍したお肉は1カ月程度保存できますが、なるべく早く食べることが原則です。

保存する際には、冷凍保存した日付を書くようにしましょう。日付を書くことで、食材をいつ保存したのか分からない状態を防ぎます。また、目安の賞味期限が一目で分かるようになるので、献立がたてやすくなるメリットがあります。

お肉の冷凍保存のキホン⑤急速冷凍する

「お肉は急速冷凍がいい」とよく聞きますが、どうしてかご存知でしょうか。

お肉をゆっくり冷凍すると、冷凍の際につく氷の結晶が大きくなあり、お肉の組織にダメージを与えてしまうのです。急速冷凍することで氷の結晶を最小限に防げるため、結果として鮮度を保ったまま保存できるというわけ。

冷凍する際は冷凍ムラを防ぐために、お肉を平らにならし、なるべく薄くして保存しましょう。また冷凍中は、冷凍庫の温度を上昇させないために極力開けないよう注意してください。

冷凍庫の開閉によって、庫内の温度が上昇すると劣化に繋がります。急速冷凍機能がある場合は迷わず使用してください。ない場合は、お肉にアルミホイルを巻いたりアルミトレイに乗せて冷凍させると、通常よりも早く冷凍することができるのでおすすめです。

お肉の冷凍保存のギモンを管理栄養士が解決!

ここからはお肉の冷凍保存にまつわる疑問をひとつひとつ解説していきます。

ギモン①冷凍肉を美味しく仕上げたい!正しい解凍方法は?

お肉を冷凍したものの、どうやって解凍するのがベストなのかわからない、と困った経験はありませんか?ここでは、目的に合わせたおすすめの解凍方法を解説します。

お肉の美味しさ重視なら、時間をかけて『自然解凍』

美味しさを保ったまま解凍するなら冷蔵庫にいれて「自然解凍」させるのがおすすめです。チルド室があればチルド室に入れて解凍させましょう。ゆっくり時間をかけて解凍することで、ドリップをできるだけ防いで解凍することができます。

美味しさも大事だけど、急ぐときには『流水解凍』

自然解凍のデメリットは時間がかかることです。しかし、すぐにお肉を使いたい時もありますよね。そんな時におすすめなのは「流水解凍」です。保存袋の口をしっかりしめ、流水をかけて解凍させましょう。

とにかく時間がない!すぐに調理なら『電子レンジ解凍』

流水解凍すらしている暇がない!とにかくすぐに解凍したい!という方は「電子レンジ解凍」がおすすめです。電子レンジに解凍機能があれば使用し、ない場合はお肉100gに対し、100~200Wと弱い圧で4~5分加熱しましょう。途中で様子を見ながらお肉を裏返すことで、ムラなく解凍することができます。

ギモン②肉の品質をキープしながら冷凍保存するコツはあるの?

お肉をそのまま冷凍するのもよいですが、下味をつけてから冷凍するのもおすすめです。下味をつけることによってお肉が柔らかくなったり、味がしみ込んで美味しくいただけます。

また、週末に下味冷凍すれば平日の帰宅後のご飯の準備がぐっと楽になるメリットもあります。

\ かんたん・美味しい /

ギモン③一度解凍したお肉を、また冷凍保存しても大丈夫?

1度解凍したお肉を再冷凍させるのはやめましょう。味や鮮度が落ちる以外にも食中毒になる危険性があります。

ただし、解凍したお肉を調理し、再度冷凍したい場合は問題ありません。この時も、調理後保存した食材はなるべく早く食べきるようにしましょう。

ギモン④お肉が冷凍焼けを起こすとどんな状態になるの?食べられるの?

冷凍焼けを起こすと、お肉自体の味が落ちたり食感が悪くなったりします。また、色が変色していて食べれるの?と思う方もいらっしゃいますよね。冷凍焼けによって変色したお肉は食べても問題はありません。

しかし、腐敗臭がした場合は細菌が繁殖している可能性が高いため、食べない方がよいです。

ギモン⑤解凍後に調理したお肉は、どのくらいで食べ切るべき?

一般的にスーパーなどでお肉を購入し、すぐに調理したお肉は2~3日食べきるのが基本です。解凍したお肉も、上記とほぼ同じと考えてよいでしょう。状態にもよりますが、解凍後に調理したお肉も2~3日程度で食べきるようにしましょう。

ギモン⑥お肉の冷凍保存で失敗することはあるの?

誤った冷凍方法で保存すると、失敗することがあるといえます。

お肉は酸化や酵素、微生物によって鮮度が落ちるので、これらが進む環境下で冷凍すると保存に失敗する原因となります。この中で酵素は、-25℃以下の環境でなければ働きを抑えることが難しいです。

一般的な冷凍庫の温度はー18℃前後なので、酵素の繁殖を完全に抑えることは不可能ですが、冷凍庫の温度をなるべく低く保つなど工夫することで、冷凍保存を長持ちできます。

食べたらNGのサインは、腐敗臭がする、色が緑色や黄色をしているという状態です。この場合は冷凍保存が失敗し、お肉が腐敗しているため食べないようにしましょう。しかし、先ほど解説した冷凍焼けを起こしている程度のダメージであれば食べても問題ないでしょう。

お肉は生鮮食品です。冷凍保存しても1カ月以内に食べきるようにしてください

HITOOMOIオリジナル!お肉の種類別おすすめレシピ

お肉は種類によって様々な料理ができますよね。

今回は豚肉、牛肉、鶏肉のおすすめレシピをご紹介します。電子レンジで簡単に調理できたり、下味をつけて冷凍しておくなど、どれも毎日の料理に役立つレシピですのでぜひお試しください。

レンジで豚もやし

もやしを噛めば噛むほどに、豚肉の旨味がたっぷり味わえるメニューです。

【材料:2人分】
豚こま切れ肉:200g
もやし   :1袋
ごま油   :小さじ1
小ねぎ   :1束
白いりごま :小さじ1/2

▼調味料
酒     :大さじ1
醤油    :大さじ1
塩こしょう :小さじ1/3

作り方

  1. 小ねぎは小口切りにする。
  2. ボウルに豚こま切れ肉と▼調味料を入れてよく混ぜる。
  3. 耐熱皿に1/2量のもやしをしき、その上に豚肉をのせる。豚肉の上に残りのもやしをのせる。
  4. 耐熱皿にふんわりとラップをし、600Wのレンジで4分加熱する。粗熱を取る。
  5. 皿に盛り、ごま油をまわしかけ、小ねぎ、白ごまを振る。

レンジでビビンバ

牛肉はコチュジャンで少しピリ辛に、野菜はごまの香ばしさが効いています。

【材料:2人分】
牛こま切れ肉  :200g
人参      :1/3本
もやし     :1/2袋
小松菜     :1/3束
塩こしょう   :少々

▼A
酒       :大さじ1
砂糖      :小さじ1
醤油      :大さじ1.5
コチュジャン  :小さじ2 
おろしにんにく :小さじ1/2

人参      :1/3本
もやし     :1/2袋
小松菜     :1/3束

▼B
ごま油     :大さじ1
鶏ガラスープの素:小さじ1/2
塩       :少々

白飯      :2杯分
卵黄      :2個
白いりごま   :少々

作り方

  1. 人参は細切りに、小松菜は食べやすい大きさ切る。
  2. 耐熱ボウルに、①、もやしを入れてふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで3分加熱する。キッチンペーパーで水気をよく切る。▼Bを加え、和える。
  3. 別の耐熱ボウルに牛こま切れ肉、▼Aを入れてよく混ぜる。ふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで3分、お肉に火が通るまで加熱する。取り出して混ぜ、塩こしょうで味を整える。
  4. 器に白飯を盛り、②、③を乗せ真ん中に卵黄を落とす。仕上げに白いりごまを振る。

鶏もも肉を使った下味冷凍9品

鶏もも肉に下味をつけて冷凍するレシピ9品のご紹介です。忙しい日でも、焼くだけで簡単に1品用意できるのでとても便利ですよ。

ぜひお好みの味を見つけて試してみてください。

正しい冷凍方法でお肉を美味しくいただこう!

いかがでしたか?正しいお肉の冷凍方法することで1カ月ほど保存しても鮮度を保ったまま美味しくいただくことができます。冷凍保存を活用し、毎日の食事作りを効率よく行いましょう!

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