グレープフルーツの食べ合わせ|牛乳以外にも注意したい組み合わせを”食のプロ”が解説

さっぱりとした味わいが人気のグレープフルーツには、食べ合わせの悪い食材と良い食材があることをご存知ですか?知っているか知っていないかで栄養素の吸収や効果が全く違うんです!この記事ではグレープフルーツの栄養効果の基本と、食べ合わせについて管理栄養士が解説します。

この記事を書いた人
合同会社HITOOMOI

2019年1月に設立したフードコーディネーターと管理栄養士が在籍する料理研究家の会社。レシピの企画・開発から撮影、スタイリング、栄養計算、商品開発を中心に事業を行う。ミッションは「好きな人を想う手作り料理で幸せな食卓づくりを。」

もくじ

グレープフルーツには美容と健康に嬉しいビタミンCがたっぷり!

グレープフルーツを代表する栄養素にはビタミンCがあげられます。みかんやパイナップルと同じくらい、たっぷり含まれているんです!

ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素を除去してくれるはたらきがあります。活性酸素は日々の暮らしで発生しており、過剰に発生すると老化現象やシミ・しわの原因、病気になりやすくなるなど健康を害する物質です。

またコラーゲンの生成を促すはたらきもあるので、総合的にみてグレープフルーツは美容や健康を気にする方にはとてもオススメフルーツといえるでしょう。

グレープフルーツの栄養成分

ビタミンC以外にも、実はさまざまな栄養があるグレープフルーツ。細かな栄養成分(抜粋)を見てみましょう。100gあたりに含まれる各成分は下記の通りです。

グレープフルーツ(生)100gあたり
エネルギー(kcal)168
たんぱく質(g)0.9
脂質(g)0.1
炭水化物(g)9.6
食物繊維(g)0.6
カリウム(mg)140
カルシウム(mg)15
リン(mg)17
ビタミンE(mg)0.3
ビタミンB1(mg)0.07
ナイアシン(mg)0.4
葉酸(μg)15
ビタミンC(mg)36
参照:文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)

巷でよく聞くグレープフルーツと薬の食べ合わせは本当にダメなのか?

グレープフルーツなどの柑橘系は、ある薬の種類によって食べ合わせがダメなものがあります。

その薬とは主に「高血圧」や「高脂血症」、「脳梗塞」などの薬の一部です。

グレープフルーツに含まれている「フラノクマリン」という成分が、薬の効果を阻害することが原因とされています。

いずれも薬を服用する際は、医師や薬剤師に確認や相談をするようにしましょう。

要注意!グレープフルーツと避けるべき食べ合わせ3選

さっぱりとしてさらりと食べやすいグレープフルーツですが、相性の悪い食材にはどんなものがあるのでしょうか?

ここからは、できるだけ避けてほしい食べ合わせを解説していきます。

避けるべき食べ合わせ(飲み合わせ)①
グレープフルーツ×牛乳

グレープフルーツに限らず、みかんやレモンといった柑橘系は牛乳と一緒に摂ると消化が悪くなり下痢やお腹を冷やす原因となります。

ついついフルーツ・オレに入れたくなるかもしれませんが、食べ合わせ的にはオススメはできません。

避けるべき食べ合わせ②
グレープフルーツ×アルコール

お酒のつまみや箸休めにグレープフルーツは禁物です。

グレープフルーツには、肝臓の解毒作用を低下させてしまうはたらきがあるため、一緒に摂るとアルコールの血中濃度が急激に上がってしまい、最悪の場合急性アルコール中毒を引き起こす場合があります。

避けるべき食べ合わせ③
グレープフルーツ×きゅうり

きゅうりにはグレープフルーツのビタミンCを酸化させてしまうアスコルビナーゼという成分が含まれているため、一緒に食べるとビタミンCの吸収を妨げてしまいます

せっかくグレープフルーツに豊富に含まれるビタミンCを摂取しても、きゅうりと一緒に食べてしまっては吸収率が悪くなってしまうので気を付けましょう。

グレープフルーツと相性が良い食べ合わせ4選

次はグレープフルーツと相性がいい食べ合わせをご紹介します。栄養効果がさらに高まる食べ合わせを知って、グレープフルーツの栄養を余すことなくいただきましょう!

相性が良い食べ合わせ①
グレープフルーツ×ブロッコリー

ブロッコリーに含まれているビタミンEはとても酸化しやすいビタミン。この酸化を助けてくれるのがグレープフルーツに含まれているビタミンCです。

たっぷりのブロッコリーにグレープフルーツを合わせてサラダにするのがオススメ。色味も美しく、さわやかな味わいに元気が沸いてきますよ!

相性が良い食べ合わせ②
グレープフルーツ×ナッツ

ナッツもブロッコリーと同様にビタミンEを豊富に含んでいる食材です。

ナッツのビタミンEとグレープフルーツのビタミンCは抗酸化作用があり、一緒に食べることで肌の老化や活性酸素を除去してくれる効果が相乗するのに期待できます。

相性が良い食べ合わせ③
グレープフルーツ×カツオ

カツオには鉄分ヘム鉄が含まれています。

カツオ単独で食べると吸収率は低いのですが、グレープフルーツに含まれるビタミンCは鉄分の吸収率をUPしてくれるはたらきがあるため、貧血予防に最適です。

相性が良い食べ合わせ④
グレープフルーツ×お肉

お肉のコラーゲンは皮膚や粘膜の形成や、肌のハリや弾力に欠かすことのできない成分。

グレープフルーツのビタミンCとお肉のたんぱく質を一緒に食べることで、コラーゲンの生成が活発になり美容効果が期待できます。

管理栄養士が教える!グレープフルーツを食べるべき人とは

健康食のイメージが強いグレープフルーツは、健康を維持増進したい方美容を気にする方にオススメです。

グレープフルーツに含まれているイノシトールという栄養成分は、肝臓についてしまう脂肪を抑えてくれる効果があり、脂肪が気になる方や美容に効果が期待できます。

またグレープフルーツのビタミンCは、美白効果も期待できるため紫外線が気になる季節にうってつけ。

ですがいくら健康や美容にいいからといっても食べすぎには要注意。胃が荒れてしまったり、歯が溶けてしまう原因にもなります。食べすぎでも1日1個までがいいでしょう。

グレープフルーツは目的で種類を選ぼう!

グレープフルーツには白い果肉のホワイトグレープフルーツと、赤い果肉のピンクグレープフルーツがあります。この2つは、栄養成分を見比べると差はなくほとんど同じです。

大きな違いは「カロテン」とよばれる色素の違い。カロテンは赤色の色素でピンクグレープフルーツに含まれていて、身体に吸収されるとビタミンAになります。ビタミンAには目の健康を保つ効果や抗酸化作用、免疫力を上げるといった効果が期待できます。より健康意識が高い方にオススメです。

一方ホワイトグレープフルーツの苦み成分である「ナリンギン」や、香り成分である「リモネン」には、食欲を控える効果や脂肪燃焼の効果が期待できます。食前に食べることによって食べすぎを防いでくれたり、脂肪の蓄積を予防してくれるのでダイエットをする方におすすめです。

ピンクグレープフルーツ…目の健康や免疫力アップを意識する人にピッタリ
ホワイトグレープフルーツ…食欲を抑え脂肪燃焼効果があるため、ダイエット中の人にオススメ

美味しいグレープフルーツをたっぷり味わって

ホワイトグレープフルーツもピンクグレープフルーツも目的によって変えればより美味しくグレープフルーツを堪能できそうですよね。

グレープフルーツと相性の良い食材を使って栄養成分を無駄なくいただきましょう。

この記事の参考文献

参照日:2021.4.11

  • 文部科学省 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
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