アジは青魚の中でもクセがないから、子供も大好きなお魚だよね
揚げたり焼いたり刺身にしたり、アジが主役のレシピは沢山あるのう
アジは日本人にとって馴染み深い魚のひとつです。幅広いレシピに活躍するアジですが、傷みのスピードが早いのが難点。アジを長期保存したいなら、調理後も新鮮な状態で美味しくいただける冷凍保存がおすすめですよ!冷凍する場合は、必ず加熱調理することを前提に保存するようにしてくださいね。
アジを冷凍保存するメリット
- 保存期間を格段に伸ばすことが可能!
- 調理時の時短に!
- 寄生虫による食中毒対策ができる!
- アレルギー症状を引き起こすヒスタミンの増殖を防ぐ!
アジを冷凍保存すると賞味期限はどのくらい?
アジの賞味期限は、とっても短いよね
特にアジのような青魚は、日持ちしないんじゃ
アジを購入したら、その日のうちに食べるのが理想的。身がブヨブヨしてきたり、黒目の周りが茶色っぽく、ツンとする異臭がしてきたら食べれない状態です。アジのような青魚は、時間と共に食中毒になる可能性が高くなるので、少しでもおかしいと感じたら、食べるのは控えましょう。
保存方法 | 賞味期限 |
---|---|
常温保存 | 適さない |
冷蔵保存 | 市販のアジ:当日 釣ったアジ:約2〜3日 |
冷凍保存 | アジ一尾:約2〜3週間 切り身:約2週間 |
アジは寄生虫による食中毒だけではなく、ヒスタミンというアレルギー症状を引き起こす物質にも注意が必要です。ヒスタミンは気温の高い環境で増殖し、冷蔵環境でも増えることがあります。一度できたヒスタミンは熱を加えてもなくならないため、当日中に食べられないアジは、ヒスタミンが増える前に冷凍保存するのが正解です。
アジの冷凍保存の手順と解凍方法
アジを冷凍保存する場合、内臓部分の下処理は必要?
魚は内臓やエラの部分から腐り始めるから、下処理はとても重要じゃ!
冷凍保存法 | 特徴 |
---|---|
まるごと冷凍保存 | ・鮮度を保ちやすく、シンプルな味付けでいただく塩焼きなどがおすすめ |
切り分けて冷凍保存 | ・身崩れを防ぐので、レシピに応じて事前に食べやすくカットしおけると便利 |
下味・衣をつけて冷凍保存 | ・時短はもちろんのこと、臭みや身のパサつきを抑えることができる |
アジを美味しく「冷凍保存」する手順
- アジの内臓部分はキレイに洗い流す
- アジの水分はしっかり拭き取る
- 保存時は空気に触れさせないよう、完全密封する
冷凍したアジを美味しくいただくためには、下処理を丁寧に行い、解凍後は必ず火を通して調理することが最も大切。アジは「家庭用冷凍庫で24時間より長く冷凍保存」もしくは「70℃以上、または60℃以上の温度で1分間加熱」すると寄生虫が死滅するため、食中毒を回避するメリットにも繋がりますよ。
参考情報:厚生労働省-アニサキスによる食中毒を予防しましょう
包丁の先を魚に対して垂直に当てます。尾から頭に向かって刃先を動かし、うろこ取り除きます。背や腹部分など、魚全体のうろこを一通り取るようにしましょう。
尾の付け根から包丁を入れ、包丁を細かく上下に動かしながら、尾部分にあるトゲ状に連なった硬いウロコ部分(ぜいご)を削ぎ落としましょう。反対側のぜいごも同じように取り除きます。
胸ビレから腹ビレにかけて包丁の刃を当てて、アジの頭を切り落とします。
腹ビレからお腹の穴(肛門)の部分まで包丁を入れ、包丁で内臓を掻き出しましょう。
流水で切り取った腹部の内側をよく洗います。特に、腹部の内側にある中骨の根本にたまっている血合いは取れにくいので、しっかり洗い流すことがポイント。
キッチンペーパーでアジの水気をしっかり拭き取りましょう。水分が残った状態で冷凍すると、霜ができて解凍後の味が落ちる原因になります。アジの内臓部分まで丁寧に行ってください。
キッチンペーパーをアジのお腹の形に合わせて細長く折り、取り除いた内臓部分に挟み込みましょう。解凍時に出てくる余分な水分や臭みを吸収してくれます。
※「まるごと冷凍保存」時のみ
アジは空気に触れると鮮度が落ちるため、ラップでぴったりと包んでから、空気をしっかり抜いて保存袋に密封しましょう。
まるごと冷凍保存する場合
キッチンペーパーを挟んだまま、1匹ずつずつラップに包み、保存袋に入れます。
切り分けて冷凍保存する場合
切り身や三枚おろしにしたアジは、キッチンペーパーで水分を拭き取り、一切れずつラップで包んでから保存袋へ。
下味をつけて冷凍保存する場合
保存袋にお好みの調味料とアジを入れ、空気をしっかり抜いて袋の口を閉じます。
衣をつけて冷凍保存する場合
小麦粉、卵、パン粉で衣までつけたアジを1切れずつラップで包んで保存袋へ。
アジの解凍方法
まるごと・切り分けて冷凍保存した場合
アジをラップから取り出し、下にキッチンペーパーを敷いて常温で自然解凍させます。この時、生のアジは必ず全解凍するようにしてください。
下味をつけて冷凍保存した場合
タレがついたまま調理すると焦げやすくなるので、電子レンジの解凍モードで少し解凍し、アジに付いた調味料をキッチンペーパーで軽く拭き取ってから調理しましょう。
衣をつけて冷凍保存した場合
解凍はぜず、そのまま油で揚げます。始めから高温で揚げると中に火が通りにくいので、低温から徐々に高温になるよう、火加減を調整するようにしましょう。
【豆知識】美味しいアジの見分け方や栄養素
お魚は目が透き通っているものが新鮮なんだよね
そうじゃな!その他にもアジ特有の見分け方もあるぞ!
- お腹の穴(肛門)部分が締まっているもの
- 頭が小さく、身が厚いもの
- ずっしりと重さがあるもの
- 傷が少なく、細かなうろこが付いているもの
- 身体がピンと張っているもの
- 目が澄んでいるもの
アジは世界各地で漁猟されており、その種類は140種以上。スーパーなどで売られているアジは、直径30cm前後の「マアジ」が一般的です。
脂がのった美味しいアジを見極めるポイントは、大きさにとらわれず、ずっしりと身の詰まった重さがあるかを確認すること。傷が多い場合は雑菌が繁殖しやすく鮮度も落ちやすいので、その点も見極めて購入するようにしましょう。
アジの栄養素と基礎情報
5大栄養素 | タンパク質 |
旬の時期 | 4月~7月 基本的に年中手に入る |
代表的な栄養素 | ・タウリン ・カリウム ・カルシウム |
おすすめの調理法 | 煮物又は焼き物 |
アジは他の青魚に比べて、コレステロール値の低下を助ける「タウリン」、血圧の上昇やむくみを防ぐ「カリウム」を多く含んでいます。その他、脳や神経の発達を助けるDHAや血管をしなやかにするEPAなど、人の体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸も豊富です。
アジの栄養素は水溶性のものが多いので、水に触れると栄養が溶け出してしまう特徴があります。調理時は、煮汁ごといただける煮物か、水に触れない焼き魚がおすすめです。
鯵(アジ)という漢字は、「味(アジ)が良すぎて参ってしまう」ことから由来したという一説もあるんじゃよ!
それほど味わいのある魚ってことか!由来が分かると漢字も覚えやすい〜